10 Questions with Butch


Q1. 昨年の災害からもう一年が経ちますが、気持ちを切り替えてSycamore Meadows を再レコーディングするのはやはり大変でしたか?

Butch: いや、実際はそうでもなかったんだ。というのも、実は火事の前には曲を書くことが出来ない状態だったからね。あのおかげで現状に満足しきっていた時期から抜け出せたんだ。まさに不幸中の幸いってやつだよね。

Q2. 作曲が出来なかったというのは、いわゆるwriter's block*のようなものだったのでしょうか?あなたにそんな事が起こるとは想像もしなかったのですが・・・。

Butch: 俺もだよ!尊敬するアーティスト達の経験について読んではいたけど、その日が来るまで自分には起こらないよう願うことしか出来ないもんね。自分の場合は、よくあるミュージシャンの『燃え尽き症候群』みたいなものだったんだと思うよ(おっと、変なシャレになったな**)。

Q3. Sycamore Meadows のレコーディングについて詳しく教えてもらえますか?

Butch: そうだな。まず機材が全て燃えてしまったから、友人のケヴィンのスタジオでレコーディングを始めたんだ。彼はものすごいビンテージ機材のコレクションを持っていて、プロデューサーとしても良い腕をしているんだよ。そこで一緒にアルバム用の曲を沢山レコーディングしてじっくり聴いてみたんだけど、その時はまだ素晴らしい作品だとは思えなかったんだ。 あそこでのセッションから生まれた曲もあるし、他にはマリブにある友達のJTのスタジオや俺の小さなベッドルームスタジオで編集した曲もあるよ。今ではこのアルバムにすごく満足しているよ。

Q4. 他のインタビューで「今は少しクラシカルな感じの音が好きなんだ」と言っていましたが、Sycamore Meadows からは逆に新鮮な感じを受けました。アルバムを作る前に「こういう作品にしたい」という明確なビジョンはありましたか?

Butch: いや、それはなかったよ。ただ前作(The Rise and Fall)の華やかな感じより、もっと誠実なものにしたいとは思ってた。前のアルバムを作った時は、あまり本心や感情をさらけ出す気分じゃなかったからね。でもこのアルバムには純粋な感情を注ぎ込んだし、それをとても誇りに思っているよ。中には自分で聴いたり歌うことが辛い曲もあるけど、それでも収録しただけの価値があるんだ。

Q5. ファーストシングルの"The Weight of Her" は、先に音楽を仕上げてから後で歌詞を書いたそうですが、いつもそういう作曲プロセスなんですか?

Butch: それが全く逆なんだよ。普通は書き溜めておいた歌詞に合わせて、音楽を組み立てていくんだから。でも、こういうやり方も楽しかったよ!

Q6. もし差し支えがなければインディーズに戻った経緯について話してもらえますか?メジャーレーベルを離れることで生じるデメリットについて考えたりしませんでしたか?

Butch: 話すのは全然かまわないよ。(インディーズだと)開放感があるんだ。背負っていた大きなプレッシャーを下ろし、周囲からの期待を気にせずにいられる。メジャーレーベルで何かをリリースしなくてはいけないという状況は、精神的にとてもキツいものなんだよ。そして何百万枚も売れずに(ほとんどがそうだけど)レーベルから契約を切られる度に、薄氷の上を歩いているように感じることになるわけ。周りからは「マジかよ、気の毒にな・・・」なんて目でじろじろ見られるしさ。

Q7. 今現在、ミュージックシーンにおいて最も大きな影響力を持っている媒体は何だと思いますか?

Butch: 今まさに俺達がこのインタビューを読んでいる、こいつ。戦略的にはITが最も強い駒だね。

Q8. 来年の3月から大規模なツアーをスタートさせますよね。この8年間ほど毎年のようにあなたのライヴを観てきましたが、(年齢不問のショウで)10代前半のファンが毎年増え続けていることに驚かされます。最近のアルバムは広く宣伝されたわけでもないのに、なぜ若いファンが増え続けるのでしょう?

Butch: それは「今じゃキッズはテレビや雑誌の代わりにインターネットに貼り付いているから」という理由に尽きるんじゃないかな。誰でも簡単に新しいお気に入りバンドを見つけられるし、メディアに踊らさせることなく自分の好きなアーティストをサポートすることが出来るからね。

Q9. ツアーと言えば、Sycamore Meadows の日本盤リリースの件は進んでいますか?

Butch: 順調にいっているよ!いまSycamore Meadows を日本で出すための契約手続きをしているところなんだ!!来年には絶対に日本に行くからね!!

Q10. 2005年の初来日ツアーで印象に残っている思い出を教えてください。

Butch: 毎日が今までで最高の思い出だったよ。ものすごく気に入ったんだ。文化、マナー、歴史や礼儀正しさとか全体的な国の美しさやデザインがね。みんな良い人ばかりで、音楽や歌詞に対してすごく敬意を払ってくれているんだ。それに、心のこもった素晴らしいプレゼントをたくさんもらったよ。ツアーの後はここに住みたいと思ったくらいさ!

最後になりましたが、日本のファンにメッセージをいただけますか?

Butch: もちろん!来年に君達と再会するのが待ちきれないよ。本当にArigato gozaimasu!!!

2008年11月

*ライターズ・ブロック - 作家が一時的に思考力や作文力をなくしてしまう状態のこと。
**昨年の山火事でマリブの自宅兼スタジオが焼き尽くされた事をさしていると思われます。

Thank you SO much Butch for doing this when you are super busy! Also many appreciations go to Jonathan Daniel (CRUSH Music Media Management) for the arrangement and understanding.